2013年12月10日火曜日

ウクライナ リヴィウに冷戦直後の残像を見た(ハプスブルグの面影を求めて:その3)


 リヴィウの旧市街に入る古い建物、モスクワやサンクトペテルスブルグとは、明らかに違っていた。

 むしろ、冷戦後、初めて訪ねた時のプラハに似ていた。

今のプラハからは想像もできない、モノトーンの世界。ほの暗さ。

ただ、プラハと違ったのは、土の香りと、住民が入れ変わった街並みが不思議な雰囲気であった。
 
バスの運ちゃんが手振りで目的地のある大通りを教えてくれた。礼をいい降りると、雑然とした雰囲気、どこかアジアのようでもある。

美しい娘たちもいれば、元娘たちも沢山。男たちは酒が好きな連中が多いのか少し赤ら顔が目立っていた。

さて、この町に一体何が待ち受けてるのだろうか。


ホテルジョージア

国際サッカー大会(EUEO2012)で整備されたであろう、辻に立つ地図を元に「ホテルジョージア」に何となくたどり着く。

高い天井のロビーにアールヌーボー調の階段、贅沢な作りとわかる。






気の強そうな美しい感じ受付嬢。クリアな英語だった









ソ連製のエレベーター、部屋には年代物のブラウン管テレビ。

クラシカルでシンプルな部屋も気に入った。2泊じゃもったいない。


町を歩けば、人でごった返している。ツーリストインフォメーションは18時迄でもう閉まっていた。


キュートな民族衣装


 留学時代のウクライナの友人は、スタイル維持には徹底していた。
お肉は「チキン」だけと言っていた。道理でウエストが細い訳か・・・
民族衣装を着ていればさぞかしお似合いだろう...

さて、どうするか。

受付嬢にもらった英語とウクライナ語の地図を手に町をぶらぶらして見る。


リヴィウのオペラハウス

 オペラハウスに飛び込んでみる。折よく、バレエのチケットが手に入る。
一番安い500円相当の席だった。

劇場内部を見るだけでも価値がある。ハプスブルグ時代に建てられたものらしい。




くすんだ濃紅と金めっき装飾の鈍い輝き。金ピカとも、いぶし銀とも違う、静かに心燃えあがる情熱の証だろうか・・・




バレエ自体も美しく、調和の取れた演出だ。ソ連時代の伝統が生きているのだろう。




ライティングは設備が今一なのか、少しずれていた気がしたが、それでもプリマドンナに惚れ惚れした。

久しぶりのバレエ鑑賞、数えれば20年振りだった。


重厚な劇場は社会主義時代も大切にされてきたのだろう


自分の知らなかったウクライナ。 宝石箱を見つけた気がした。

終演後、再び町に戻る。

夜の街角からジャズの演奏、フォークソングの歌声が聞こえてきたり・・・ほの暗い町にはマイペースに人生を楽しむ人々の姿が確かに有った。 




筆者も「止まり木」を求めてリヴィウの町を彷徨った(続く)

(2013/12/10記)


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2013年11月4日月曜日

ウクライナ リヴィウ 混沌のマルシュルートカ(ハプスブルグの面影を求めて:その2)


 ソ連製のミニバスが来た。紙に書いた行き先を見せると、運転手の隣に座れとジェスチャーで示される。
一体幾らなのだろうか?

待つ事、数十分、漸くバスが来た


運賃の仕組みは見ていると、皆が2UAH(ウクライナ・フリヴニャ)の紙幣を渡しているので、 見よう見まねで自分も差し出す。

運賃は24円!? (1UAH=約12円)ってことは、東京の8分の1か・・・凄まじい物価差だ。

町の中心まで9kmあり、タクシーでも70UAHということだが、現地の人は余り、タクシーなど使わないのだろう。
最新型の「マルシュルートカ」



 途中、バスは道端で手をあげる客を拾っていく。「マルシュルートカ(маршрутка)」と呼ばれる旧ソ連圏のシステムだ。

バス停でなくとも乗り降りできるバスとタクシーの中間形態といえようか。どのバスも満員だ。

車種もバリエーションが有るらしい


車内にはエンジンオイルの匂いが充満していた。自分の座席の右隣にはオイル差しが置いてある。皆、そんな事にはお構いなしでどんどん乗ってくる。

どうやら40年位走っているシロモノの様でサスペンションはごつごつに堅い。最新型のタイプは、日本の「いすゞ自動車」のプラットフォームを使っているものもあるらしい。

車窓にはピカピカのベンツもあれば、西側の中古車、ソ連製のラーダも健在だ。交通事故を見かけたり、路面電車の立体交差を見かけたりもした。

ラーダ・2103」(1972年~1984年生産)が現役


ソ連崩壊から20余年、格差は広がっていくばかりなのだろうか

前はVW、後ろはソ連時代のセダン


老若男女、バス停にも人があふれていた。どこかアジア的な雰囲気である。
リヴィウは人口45百万人のウクライナの中でも大きな都市で70万人位住んでいるらしいのだが、社会主義時代の建設された郊外にかなり住んでいるのであろう。

トロリーバスも走っている市内を行く


日本の団地の様の退屈な街並みが終わり、旧市街に入っていく。


左側は駐車スペース 狭い旧市街を行く


漸く、ミニバスの必然性が判った。曲がりくねった石畳の道を行くのだ。バスはキュンキュン街角を曲がりながら、中心部に向かっているらしかった。

この道、どこまで行くのだろう(続く)。

(2013/11/4記)

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2013年10月30日水曜日

ウクライナの大地に立つ(ハプスブルグの面影を求めて:その1)

 修士論文を書き終え、東へ旅に出た。今回は「国境を考える」ネタ探しだ。ロンドンからミュンヘン、ウィーンを経由して、西ウクライナのリヴィウ(Lviv)を目指した。



 陸続きの大地は、領土を取ったり取られたりの歴史の連続。このリボフは18世紀以降、第一次大戦が終わるまではオーストリア帝国領、ハプスブルグ家が直轄する最東端の戦略上の要地であった。

 その後、独立ウクライナとポーランドの闘争などを経てソ連領となり、第二次大戦中はナチドイツの占領、戦後は再びソ連領と変遷し、ソ連崩壊後、ウクライナとして独立し、今に至る。

 ややこしいことに、歴史的にはゲルマン民族やチェコ人が町作りに深く関わり、ポーランド人が多く住んでいた。

 言ってみれば「ミルフィーユ」の様なもので、重層的な歴史と民族構成を経てきた中欧の最東端の町といえようか。

街の歴史はミルフィーユ、のようなもの?


 経済学でいえばハイエクの師である「ルートヴィヒ・フォン・ミーゼス」の生誕地だ。

  そして、今、飛行機は、その「ミルフィーユ」の最上部を飛んでいた。飛行機から見える郊外のスターリン様式の団地群、そして 投げやりな耕作地が、ウクライナの第一印象だった。

出来たてのリヴィウ新空港ターミナル


 真新しい空港とは対照的に、入国審査の係官の強い訛、国際線が到着しようとお構い無しに休みの看板を出して札勘している女、スケジュールの書いていないバス停、中東系の白タクの運転手、薄汚れた車、これもヨーロッパなのかと驚く。


時刻表の無いバス停・・・


 どこかアジアの香りがする。

 EURO2012 (UEFAサッカーの欧州選手権)をポーランドと共催したおかげで、空港に新ターミナルを作ったとわかる。なれど、人はすぐに変われない。


警備員たちは長いタバコ休憩・・・



 ドイツ人のビジネスマンが、両替所の女性に「両替しろ」と促す。ユーロとパスポートを渡すと、両替証明書を呉れた。再両替の際、必要との事だ。1UAH(ウクライナ・フリヴニャ)=12円 (2013/10/29現在)だ。



 昔は、外貨流出を防ぐために東欧各国がやっていたが、この類の証明書に久々に出会った。

 空港で交通整理をしていた職員は英語が通じず、時計を見せバス停の看板を指差し「バスはいつ来るのか」とジェスチャーをやってみると、辛うじて、20(twenty)との答えを得る。

バス停にも自家用車が・・・


他の飛行機の乗客はどうしたのだろうか? 地元の人は、車で送り迎えしているが、それにしても空港からバスに乗る客がゼロとは不思議だ。

目の前には、EURO2012の看板が未だに立っている。 

EURO2012 が今でも飾られている


さて、いつバスが来るのだろうか・・・待てどもバスは来ない・・・・(つづく)

(2013/10/30記)

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2013年10月14日月曜日

再利用しにくい日本語の論文PDFとプレージャリズム(盗用)の件

世界中の多くの学術論文がPDF化され、各種データベースにアップロードされている

例えば海外であればJSTOR, 日本のものであればCiNiiといったところだ

英語圏と日本語圏の論文データベースサイトの考え方に違いがあるようだ

英語圏

 ・原則有償(自大学のサイト経由で無償になる事が多い=実際は、授業料に包含)
 ・ダウンロードしたPDFからのコピペは可能

日本語圏

 ・無償だが大学・学部単位での開示が多いので、一元検索でチェックできないケースがある
 ・PDFファイルには「保護」がかかっており、コピペはおろかアンダーラインすら引けない
   
  (ちなみに、保護されたPDFを活用する方法はこちら

 英語プラットフォーム環境の使用人数の差はあるとしても、引用の利便性(再利用度)では英語圏のデータベースが優位に立つだろう。

 ルールに従った引用をしようとしても、論文の該当部分を目視しながら、再インプットするのは相当、やる気をなくす作業だ(苦笑)。 

 筆者はオリジナル文章とパラフレーズを行ったリストを作っていたが・・・ルールは守るので作業効率は上げさせてほしいものだ。
 


 なぜ、日本語論文のPDF開示時に「保護」を厳しくしているのだろうか? 大学生のコピペ横行やプレイジャリズム(剽窃) plagiarismへの理解が根付いていない事に起因するのか。

 このプレイジャリズム(一種の盗用)への指導は、イギリスの大学での各種ガイダンスではしつこい位に説明がある。よほど、蔓延しているのか、誘惑が強いのか??

   こんなページまでありました・・・



 Birkbeckでは、授業課題の論文を紙ベース提出のほか、データベース上(Moodle)にアップロードする必要があった。この中に剽窃解析を行うソフトウェアでのチェック機能が組み込まれている。 

 同じ寮にいた違うカレッジのインド人が、そのチェックに引っかかり、ある単位を落としていた。どうやら、引用元を記載しない部分が論文のあちこちに見受けられた、ということだったようだ。 

  

 ビジネスの世界でも、剽窃はいろいろある。

 前職で経験したが、筆者が作成した文章の署名だけ消したものを転送している同僚が居た。「あたかも自分の成果・オリジナル」と見せかけたメールやマニュアルの類が自分のところに再転送されてくると、実に残念な気持ちになるものであった。

 「オリジナルを尊重しない」「コピーはタダ」という知的財産への教育が不徹底だからかもしれない。引用元を尊重しない傾向は、中国(新幹線のケースなどもそうだが)や韓国でも似たようなことが起こっているので、日本だけの問題ではないのかもしれない。

 
 結局、署名が無くコピーされただけものは、コピーされることによって市場から駆逐されていくのではあるが、そのプロセスで「オリジナル」も 潰えてしまうのでたまったものではない。

 引用した旨の表示や必要な対価を払った上でさらなる付加価値を生む事がアカデミアであれビジネスであれ、王道と考えるがどうだろうか。


(2013/10/14記)

2013年9月27日金曜日

停電先進国イギリス?

<瞬間電圧降下・停電が起こる寮>

今の学生寮は、12階建ての鉄筋コンクリート作りなのだが、これが油断ならない。

寮にある教授向け(?)のゲストルームに文字通り「缶詰」になっている。

すると、今までは見えてこなかった建物事情が見えてきた。瞬間停電である。

 ロンドンの地下鉄が駅に入る前に、一瞬消える、あんな感覚だ。自分の目を疑ったが、しかも一日に2、3回ある・・・


 どこかの部屋で、ドライヤーや電子レンジか何かを使い始める時、激しい変動が起こっているようなのだ。恐らく、ブレーカーがパソコンや電気を沢山使わない時代そのままの仕様なのか、日本では考えられない。

デスクトップパソコンならアウトかも!(データ消えるかもしれない)

 (と言う事で留学にはノートパソコンかUPS付加を推奨)

筆者はサージ対策が付いたテーブルタップを日本でもロンドンでも使っている。

前職の職場でも、ほぼ対応していなかったので、転勤先の職場にサージ対策の

タップを購入させたものだ。データがパーになった場合の損失は計り知れない。


リカバリーの労務費を考えれば、保険料としては安いものだ。


事務職場の人にとっては「改善提案」ネタだろう。



サージつきのアイテムは国ごとに電圧が違うので、現地で買った方がよいかもしれない。

ロンドンならMaplinなどで購入できる。(詳細は秋葉原 in London 参照

    




電力品質(変動)」が一定しない所では工場運営が実は難しい。製品品質に影響する場合が有るからだ(特に電子部品関連)。或いは、操業が効率よく行えないからだ。故に、発展途上国へ、工場移転できない理由の一つになる。

 このあたり、開発学や公衆衛生を初めて勉強する人々には意外かもしれないが、病院等でも同じ事で、大震災の時の事を想起すればよいかもしれない。

電気が一定して送電されてくる事自体が、実は相当大変な事なのだ。

武骨なのはヒューズ入りだから(赤い所)




 どうやら、イギリスだけなのだが、変換用プラグに、ヒューズが入っているのは電圧が安定せず、過電流も流れる可能性が有っての事なのかもしれない。


 ちなみに、この変換プラグ、Poundlandなどのポンドショップで1GBPで売っていた。中国系の人々が、お土産代わり(?)にまとめ買いする人を見かけた。

 あるいは街中では5-6GBPだから、転売目的か・・・
 

 なにはともあれ、品質管理、と言う点に置いて、あらゆる所で日本やドイツ、東欧諸国と比較して酷いアバウトさを感じるのである。

論文校正中なので、スーパーに食材を買いに出かける以外はPCか書類とにらめっこだが、これもあと少し・・・

 パソコンが瞬間停電でやられぬようバックアップだけは怠りなくやろう・・・

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(2013/09/27記) 

2013年9月24日火曜日

寮で垣間見る引越し事情(日本人の荷物はバレやすい)

 大学院生専用の寮を去る日に思った事・・・・

 大学院生専用の寮を選択した事で、学校とは違う友人関係を築く事が出来た事、歴史だけでなく、科学、オペラや各国の政治・宗教問題等まで突っ込んだやり取りを、朝晩問わず交わす事が出来たのは、最大の収穫だったかもしれない。

 勿論、若い寮生のほろ苦い恋バナを聞いたりする事も有ったのだが・・・

 友人とコンピューターサイエンス関係の議論をした際、関連する雑誌記事を何気に紹介した所、それが論文のヒントになったらしく、謝辞 (Acknowledgements)に載せてくれたりと気恥ずかしいような有難い様な思わぬ経験もした。

  その寮を去る日が来た

 普段なら夏の間(7月1日~)も別料金を払えば、そのまま居続けられるのだが「ボイラー交換」と言う理由で全員が追い出されるので、これはもう大騒ぎだった。で別の寮に移り、そこから新学期ということで追い出され、さらに別の寮に移り缶詰めになって論文を書いている。

 人生の中で1年に3回も引っ越ししたのは初めてかもしれない

 引っ越し時の一番の問題は、本を始めとしてあれこれ揃えたモノがたくさん残っていた事だ。年末年始やイースター休みに一時帰国した友人達は、着々と持ちかえっていたのだが・・・・

 荷物を移動する際に、便利なのはイケアの買い物バッグだ。これがあると、引越しのみならず、洗濯物をランドリーから持ち帰るときなどにも活躍してくれるので、日本でもイギリスでも見つけたら、買っておくと便利だ。

 日本同様、イケアは郊外(ZONE3以遠)にしかないので、ある時に買っておく事を勧める。
FRANTA (IKEA) Trunk bag


こんな感じで日本人は整理整頓しているが・・・

 荷物の多さでは、断然日本人が多い。丁寧に内容物や番号まで付けている人も居た。
ので、逆に直ぐに判ってしまうのだ。 荷物が多いと盗難等も気にはなる所だ。

 中には日本人の便利屋を雇って荷物運びしている人も・・・・そういう手もあるんだな、と妙に感心した。

 一方、他国の人々は、というと「黒いごみ袋」に洋服を入れたり、尖った釘が出たままになっている机(?)だの、ガラスのテーブルをクッションも付けずを持ち歩いていたりと、思い思いである。


大体がスーツケース2~3個で移動。似たようなスーツケースがロビーにあふれ騒然と・・・

整理整頓(2S)と言う事が、日本の「モノづくり」現場やサービスの現場で推奨されるのだが、海外で定着させるのは並大抵の苦労ではないと実感させられる瞬間だった。


この寮、友ともお別れ・・・・

 友人が手配してくれたトラックに便乗したが、多くの寮生は何となく外で待っている。というのはこういった手配済のトラックと交渉して「値引き」をして運んでもらおうという算段なのだ。

 トラックの運ちゃんにしても、この手の客は有難い。

 会社に黙ってアルバイトが出来るということで「値引きしても需給が成り立つ」。なるほど、中東のやり方がロンドンでも再現出来ているようで、トルコ人の兄ちゃん留学生(国費で来ていると言っていたが)は得意そうだった。

 まあ、Win-Winの超シンプルな例と言えば例なのだが・・・

 「雨降ったらどうするの?」とか「不安じゃない」という心配は無かったのだろうか?

ドタバタしている中で聞く余裕が無かったが。

ちなみに一人で乗る分には、トランク4-5個までなら、タクシーでも大丈夫だ。

こちらのロンドンタクシー事情サイト(日本語)見ると、自転車までタクシーで運んでいるツワモノが居るのが判る。

 いずれにせよ、多くの友人達とはここでお別れ。それぞれ別の寮に行く者、帰国してオンラインで修論を提出する者、友達とフラットを借りる者、旅に出る者・・・

 筆者はそれぞれの人生が交錯する一瞬と認識するが、若き人々には楽しい青春の一コマかもしれない、と少しセンチメンタルな気持ちになる。

 
引っ越し当日は、ゴミ置き場が溢れドアが閉まらなくなっていた。

禁止されていた筈の電気ストーブやら、

パーティーの仮装グッズやら

果てはプリンターなどまで捨ててあった。


飽食の時代と言うが、違和感を感じるのは筆者だけだろううか?

プリンターまで・・・・


通常は、次の寮生にタダであげるとか売買するとかリサイクルが成り立っている模様。

今回は一旦、全員が追い出されると言う状況だからなのかもしれない、が。

使えるものが有ったら、散歩がてらオックスファム等に寄付できればベターだ。


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(2013/09/24記)

2013年9月17日火曜日

留学生活(野菜を意識して摂取)

肉とジャガイモばかりだと太ってしまう・・・・

今はまだ論文を書いているので、学生寮(正確に言うとビジター用フラット)で

缶詰めになっている。

キッチン・ゲスト用のベッドルーム、バスタブ等も付いている


さて、どうするか

イギリスの「サラダ」にはパスタや豆も入っていて、主食がわりに

なっている。マヨネーズ等も多用しているので意外にカロリーが高い。

こればかり食べていると、やはり、カロリー過多になってしまう。


カット野菜が一番お手軽、カロリーも少なく比較的エコノミーだ。

スーパーに行くと、数種類のカット野菜が売っている。筆者はこれに注目した。


Waitroseが近くにあったので、毎日300gパックを1~2袋、

買って食べる。

essential Waitrose iceberg lettuce 300g


筆者は白米やパンの代わりに 野菜を意識してとることで、カロリーオーバーを
防いでいた。

もちろん、そのままで食べるのは味気ないので・・・

・青じそのドレッシング(日本食材屋で入手)

・他のサラダ(コールスロー等)

・小ぶりのトマト味のツナ缶

・インドのスパイシー系ソース、パスタソース、日本のレトルトカレー

・「ふりかけ」(意外に旨い)

・ブリングス(味が濃いポテトチップス)やドリトスを割って入れる・・・・
 
 (ポテチ単体では、相当なカロリーになってしまう筈)

などをトッピングにしたりすると、結構、野菜も食べられる。


電子レンジでチンする、ミックスベジタブルなども売っているのだが、

何気にガーリックバターが添えてあったりしてカロリーが高かったりする。


夜中に論文を書いていると、どうしても何かが食べたくなったりするので、

こういった工夫も必要だ。

日本でも、もっとカット野菜を売ってくれると、忙しい人には良いと思うのだが・・・

ともかくも、夜中にマックに行ったりポテトチップスなどを食べるよりは健康的な工夫だろう。

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(2013/09/17記)

2013年9月10日火曜日

留学準備(ノイズキャンセリングホン)


 弊ブログでも色々書いたが、とにかくイギリスは壁が薄く

向かい三軒壁一枚参照)、隣人に騒音で迷惑かける事など

気にしない異文化との格闘である。


 部屋にこもって勉強するなら、静かな寮、

パーティーキッズが少ない寮を事前に選ぶ、という事が何よりも重要だ。

 年間分払うと寮費が割引のケースがあるが、猶予ギリギリまで

払わずに様子を見るのもいいだろう(一括カード払いの場合は与信も重要だ)。


 手紙作戦張り紙作戦図書館に行く、引越す・・などあるが、解決策の一つは

ノイズキャンセリングホンだ。

 今、論文執筆に追われながらも、その恩恵にあずかっている。

 ものにもよるが、かなり効果が有る。

 筆者は前職の時代から、ノイズキャンセリングホンを使用していた。

イニシャルコストは高くても、長期に使用できるものの方が結果的に

安くなる。 特にヨーロッパの人たちは、安物と長持ちするものを

うまく使い分けて生活し、ローコストな生活を続けているようだ。



BOSE QuietComfort3 ノイズキャンセリングヘッドホン


確かに少々お高いが、機構自体は半永久的に使用できるものなので、

並行輸入品や、免税店で手に入れるのも手だろう

イヤホン型の新製品も出たようだ。





企画書を作る場合など、会議室にこもって集中する時に手放せない。



中々のロングセラーでアフターサービスもよい。

イヤーパッドの部分が合成皮革なので5-6年するとボロボロになるのだが、

交換用の部品として売っている。

卒業後、とりあえずワンルームや寮に住む場合、

出張が多くなる場合にも活用できる。


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(2013/09/10)

2013年9月3日火曜日

ビバ・オックスファム!(スマート・リサイクル)

そろそろ、留学も終盤、皆、帰国の時期で

様々なアイテムを処分する時期に差し掛かっている。

寮やフラットに置いて行く人、知人・友人に分ける人、帰国売りする人、色々だ。

ロンドンだと日本人の便利屋さんが居て、お金を払って持っていてくれる

サービスも有るがこれは駐在員向けだろう。


こんな時、力になるのが、「オックスファム」というお店(?)だ。

寄付された不用品の販売・収益の中から、慈善活動に寄付する

スキームである。大抵のものは引き取ってくれる。

OXFAM



確かに帰国売りでキャッシュ回収も一手だが、

数年住んでいて、大量に有る場合は良いが少量の場合は

手間ばかりかかるので不味。プライバシーの面からも

不安があるだろう、なんせ見ず知らずの人である。

一番面倒なのは、帰国間近に買主がドタキャンする事で、

論文に追われている1年制の留学生にとっては面倒この上無い。




 自分を含め日本人は他の留学生に比してモノが多い様に感じた。

一番いいのは「モノを買わない・持たない事」につきると思うが、

いらなくなったモノをゴミにするよりは、他人に使ってもらう方が、ずっと良いと思うが

どうだろうか。


 論文の方も、「断・捨・離」が重要なのだが・・・・・


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(2013/09/03記)

2013年8月27日火曜日

留学準備(電子レンジで白米炊飯・豆腐事情)

やはり、日本食が恋しい。

やる気のない時、食欲ない時でも

日本食の準備はしておいたほうがいいだろう。


<電子レンジ専用炊飯器>


留学生仲間では非常に好評なアイテム。

「ちびくろちゃん」という商品名。





お米自体は、アジアショップでも手に入る

炊き方のコツなどは、このブログに詳細が載っていた
充分に「つけおく」のがコツ・・・

空前の日本食ブームなので、単身赴任の人や
外国人のお土産にも良いかもしれない。


 筆者は、海外用トラベルクッカーを持っていたので持参したが、
余り出番が無かった。海外出張でホテル住まいだと、
電子レンジが無いことが多いので、重宝するのだが・・・

 寮等に電子レンジが有るのであれば、「ちびくろちゃん」
「ラーメンどんぶり」があれば、問題ないと思う。軽いし、
帰りに処分しやすい。 






<豆腐>

こちらでは、量が多くカロリー高めの食事なので、
意識してコントロールした方が健康を保つことが出来る。


豆腐は結構使い出があるアイテムだ。

スーパーで、カット野菜を買ってきて、ドレッシングを
かけて、「豆腐サラダ」

レトルトカレーをかけて「カレー豆腐」などに
すると、カロリーを減らすことが出来る。


ロングライフのパッケージに
入っているものが「TESCO」(スーパー)でも売っていたので驚き。
キッコーマンのしょうゆも売っていた。

住む地域にもよるかもしれないが、
「アジアショップ」などがあれば見てみるのもよいだろう。
チェコの田舎町の「アジアショップ」でもキッコーマンの
しょうゆは売っていた。恐るべし。


森永のアメリカ工場で生産したものが
輸入されており、アマゾンUKでも
入手できる。



どうやら、アメリカでは、「イチゴTOFUシェーキの素」になるらしく
いささか、気味の悪いパッケージだが、中身は普通の豆腐。

味は、ちょっと普通の豆腐より濃い感じ。


豆腐だけでなく、こんにゃく等をベースにした保存食品は、ピカデリーサーカスの
三越隣のジャパンセンター(通称:ジャパセン)でも
入手できる。が、このジャパセン、地域再開発のため、
三越同様に、2013年9月で店舗閉鎖のようだ。通販もある。

 注意が必要なのは、国内では流通していないメーカーが海外に商権を持っていて
販売しているせいか競争が無いのかもしれない。

味が国内流通のモノに比して劣るケースがあるので
注意が必要だ(上記写真のこんにゃく冷やし中華は不味)。

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(2013/08/27記)

2013年8月21日水曜日

サウンドオブミュージック(リージェントパークの屋外ミュージカル)

ハイドパーク屋外ミュージカル「サウンドオブミュージック」を観劇。

天真爛漫なおてんば娘と厳格(そうに見える)貴族との恋愛・結婚という

意外性、子供たちののびやかな演技、少女と青年のほのかな恋愛・・・

1938年のナチスドイツによるオーストリア併合(アンシュルス)、

という歴史的背景を絡めながら、大人も子供も楽しめるミュージカルや

映画であることはご案内の通りである。



子供の時、映画を見て「なんで内陸国のオーストリアなのに主役が海軍軍人なの?」

という素朴な疑問が、実は今の修士論文につながっている。

日没前の開演時はこんな感じ

アドリア海のリゾートで注目されている、クロアチアの海岸沿いは

第一次大戦が終わるまでは、オーストリア=ハンガリー二重帝国の領土だった。

クロアチアの港町プーラもゆかりの地


 現イタリアのトリエステを含め、幾つかの港は、二重帝国のものであり、

実在の人物である、主人公のトラップ男爵は、アドリア海の都市ザダルで生まれ育ち、

トリエステに移り住んだ後、潜水艦の艦長になった。

(ザダルの解説が有る『世界飛び地領土研究会』のサイトはお勧め)

第一次大戦後に領土を失い、彼ら一家もオーストリアに移り住んだ。 第一次大戦の

エースをナチスの海軍に引き込めば、国威高揚や戦力強化につながる、と

考え、徴募した、という背景があってこそ、このストーリーは生きてくる。

北イタリアの港町トリエステも、オーストリア=ハンガリーだった・・・


 家族で合唱団を作りヨーロッパ各地で好意的に受け取られたが、

友人の借金に起因する、一家破産が背景にあり、生活の為に一家で興行に出た、

という史実の側面もある。


 ハーケンクロイツが掲げられた併合後の「オストマルク」の劇場で

郷土愛に満ちた主人公が「エーデルワイス」を歌う事で、

ナチスに加担しないと言う決意を静かに知らしめる演出は優れたものであろう。

サルツブルグの劇場でのワンシーン(出典



大戦中にアメリカに逃げ延びた事で、「反ナチ」という政治的な

思惑も有って、彼らの興行が受け入れられた素地も有ると思われるが、

故国オーストリアでは、複雑な受け止め方をされただろう。


 オーストリア併合に、多くのオーストリア人が賛同した事もまた事実であり、

元大統領で国連総長まで務めたワルトハイムのように、戦時中ナチに

積極的に加担した人々もいたこともあり、この時代について国内で議論するのは

一種のタブーでもあるようだ。

 
 華やかなハプスブルグ時代と、その後の苦い記憶がオーストリアの

側面でもある。





このミュージカルは軽妙な音楽とその背景にある歴史の描写、

バランスが取れている。 英語も判り易く、お勧め。

日没後は寒いので、羽織れる物やスカーフなどが有るといいだろう。

エンターテイメントをきっかけに、様々な歴史を知るきっかけになれば、

いいのではないか、と秋の気配を感じながら思う。

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(2013/08/20記)