2013年11月4日月曜日

ウクライナ リヴィウ 混沌のマルシュルートカ(ハプスブルグの面影を求めて:その2)


 ソ連製のミニバスが来た。紙に書いた行き先を見せると、運転手の隣に座れとジェスチャーで示される。
一体幾らなのだろうか?

待つ事、数十分、漸くバスが来た


運賃の仕組みは見ていると、皆が2UAH(ウクライナ・フリヴニャ)の紙幣を渡しているので、 見よう見まねで自分も差し出す。

運賃は24円!? (1UAH=約12円)ってことは、東京の8分の1か・・・凄まじい物価差だ。

町の中心まで9kmあり、タクシーでも70UAHということだが、現地の人は余り、タクシーなど使わないのだろう。
最新型の「マルシュルートカ」



 途中、バスは道端で手をあげる客を拾っていく。「マルシュルートカ(маршрутка)」と呼ばれる旧ソ連圏のシステムだ。

バス停でなくとも乗り降りできるバスとタクシーの中間形態といえようか。どのバスも満員だ。

車種もバリエーションが有るらしい


車内にはエンジンオイルの匂いが充満していた。自分の座席の右隣にはオイル差しが置いてある。皆、そんな事にはお構いなしでどんどん乗ってくる。

どうやら40年位走っているシロモノの様でサスペンションはごつごつに堅い。最新型のタイプは、日本の「いすゞ自動車」のプラットフォームを使っているものもあるらしい。

車窓にはピカピカのベンツもあれば、西側の中古車、ソ連製のラーダも健在だ。交通事故を見かけたり、路面電車の立体交差を見かけたりもした。

ラーダ・2103」(1972年~1984年生産)が現役


ソ連崩壊から20余年、格差は広がっていくばかりなのだろうか

前はVW、後ろはソ連時代のセダン


老若男女、バス停にも人があふれていた。どこかアジア的な雰囲気である。
リヴィウは人口45百万人のウクライナの中でも大きな都市で70万人位住んでいるらしいのだが、社会主義時代の建設された郊外にかなり住んでいるのであろう。

トロリーバスも走っている市内を行く


日本の団地の様の退屈な街並みが終わり、旧市街に入っていく。


左側は駐車スペース 狭い旧市街を行く


漸く、ミニバスの必然性が判った。曲がりくねった石畳の道を行くのだ。バスはキュンキュン街角を曲がりながら、中心部に向かっているらしかった。

この道、どこまで行くのだろう(続く)。

(2013/11/4記)

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