2014年10月5日日曜日

留学準備(「在外日本人」海外に長く住むと言うこと)

 留学・移住を考えているならば、ネット検索などで華々しい話や厳しい話も引っかかってくるだろう。 

 進路や留学について考えが迷った時にこの本を読んでみると、「へぇ―」という驚きと共に畏敬の念に駆られるかもしれない。自分自身も漠然と留学をする事を考えていた時から、何度も読み直していた。 色々な分野の人生を垣間見ることで、自分のレールを考え直すことはあるかもしれない。 順調とされたキャリアパスを捨てたとしても、違う道を歩む事や少し考える時間を確保する事は長い人生では必要な場合が有る。 

 本や勉強だけでなく、良い音楽や絵画、総合芸術などに触れる事も人生を大きな影響を与える場合もある。 勿論、人に出会うことで人生が変わる場合もあるだろう。

BBC PROMS コンサート
 

 この本は1994年に書かれたが、情報が無かった時代だけに本質的な悩みや、厳しく自己に相対してきた人々の言が率直に集められている。冷戦下の中東欧の話もあり、期せずして、先日お話を伺った元商社マンとチェコで一緒に仕事をした人についても、収録されていた。 また、冷戦下、ウクライナ人のヴァイオリニスト女性と恋に落ち、KGBの勧誘を受けながらも断った人、敗戦後に中国に留まり技術指導をした鉱山関係者、ベルリンやチェコで指揮者として人生を歩んだ人など、40カ国65都市でインタビューしたノンフィクション集である。 



 サラリーマンや公務員になるのも人生だけれども、こんな人生もあるよ、という2008年に亡くなった著者からの静かなメッセージ集とも読める。

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(2014/10/5記)


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