(前回からの続きです)
大学の創立記念式典後のレセプションでは、シンガポールスリングとかカナディアンクラッシュなど、植民地名由来のカクテルが出ており、これが予想外に旨かった。
大学の創立記念式典後のレセプションでは、シンガポールスリングとかカナディアンクラッシュなど、植民地名由来のカクテルが出ており、これが予想外に旨かった。
気持ちよく杯を重ね、
イギリスで初めて美味いと感じたおつまみを頬張りながら、寮友達と気楽な歓談。
女の子たちは、2階にある「チョコフォンデュタワー」の方に視線が釘付け。「どうして上の階には行けないの~~?」という感じではあった。
美味い酒を飲んでいると、寮長が「アン王女が各テーブルに回り、こちらにもお立ち寄りになるもしれないので、寮生は集まっておいて欲しい」と、声を掛けてきた。まずはグラスを置き、さて、「何が起こるのだろうか」と眺めていた。
しばらくすると、カメラマンやSPとともに王女が会場に入って来られた。王女はあちこちのテーブルで何か言葉を交わされている。そうこうしているうちに私の周りにいる留学生たちに対し質問を発せられていた。
ほんの一瞬の事ではあるが、長く感じられた。
私も緊張したが「現代史を専攻しております」何とか答えた。
外国の王族のスピーチを聞くのはともかく、お話をするという機会はそうないので、学生にとっては大きく印象に残ることであろう。カナダ人の寮友が、昔自分の大学にエリザベス女王が来る事を知らず学校を休んだ事を凄く後悔したと言うから、本国のみならず王室への敬愛が広く存在しているのだろう。
こういった式典に参加できたのも大学付属の学生寮に所属した大きなアドバンテージなのかもしれない(ので留学当初は入寮を薦めます)。
宴もたけなわになってきたので。いよいよ女子主導で「チョコフォンデュタワー」に向かう。彼女達は、チョコフォンデュ・マカロンにありつけて大喜びだ^^
何気にイギリス軍人達も、チョコフォンデュを楽しんでいた。
ここでベネズエラ人の寮友と、江戸の将軍家と天皇家の違いについて質問を受け、ひとしきり説明した。彼は明治維新にも興味を持っており、イギリスの政治システムとの違いやプロイセン憲法との関係などを交えながら話をした。自国の制度を英語で説明する場合のボキャブラリ不足を感じたので、これらも勉強せねばなるまいと強く感じた。
現イギリス王室の先祖はドイツ由来のハノーバー家であり、第一次大戦時に、交戦国ドイツ風の名前からウィンザー家と改名した事などを知っており、国民の支持を受けるための努力には色々大変な苦労があるのだろうと彼としばし盛り上がった。
自国と各国の政治・歴史について、縦横無尽に語る事が出来るようにしたいものと改めて思う。
自国の事情(利害)を説明・主張できるようにすることも、英語を学ぶ大きな目的の一つだと、筆者は考えているが現実はなかなか険しい。
翌日、寮の給食のお姉さんたちに「貴方、昨日のパーティー楽しんだ? アン王女から質問されてたでしょう、私たち見てたわ」とニヤニヤされながら言われたのでびっくりした。
実は寮の給食をやってるケータリング会社の人たちが、昨日のパーティーも担当しており、私が王女に質問された所をしっかり見られていた・・・やっぱり目立つのだろうか・・・
会場近くの建物に華やかなクリスマスリースを発見。
先般、英王室が王位継承順位2位のウィリアム王子(30)の妻キャサリン妃(30)が妊娠したと発表した。イギリス国民にとっては嬉しいクリスマスプレゼントになるのだろうな、と感じた。
2 件のコメント:
とても貴重な体験をしましたね。
日本にいる外国人留学生が、パーティで皇室関係者と会話するみたいな感じでしょうか。
なかなかできないことだと思います。
充実した留学生活を送ってください。
コメント有難うございます。
外国での公式行事がどんな感じのものであろうかと、
見てみようと参加したのですが、今回の体験は想定外でした。
スピーチにせよ、こういったレセプションにせよ
それぞれの国情が出てくるので興味深く感じます。
高校時代に北京の人民大会堂のレセプションに出席した
際には、食事が意外にも淡々とした味付けであったことが
印象に残ります。 また、天井の赤い星や人海戦術を
駆使したもてなしに冷戦下の共産主義のプロパガンダを
強烈に感じました。この時は北京市と東京都の友好行事でしたが、
人民大会堂を使うあたりが、心憎い演出と言えましょうか。
日本でもイギリス同様に、天皇陛下が大学訪問を行った際には
留学生と歓談されることがあるようです。
http://www.tsukuba.ac.jp/topics/20081112191843.html
いずれにせよ、精進してまいる所存です。
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