2014年3月29日土曜日

ロンドン市長と猪瀬前知事の比較(HP編)

 オリンピックを成功に導いたロンドン市長と、ロンドンオリンピック招致に皇族まで実質的に動員しスピーチさせながら、その後の虚偽事項で公民権停止となり日本の顔に泥をぬった前知事の公式HPを比較して見よう。

彼のブログ風公式ページはシンプルで好感が持てる。


政治的立場には必ずしもボリス支持では無いのだが、彼の自転車交通の取り組みについてはチャレンジでもあり、以前の投稿でも取り上げてきた。

ボリスという名の宣伝塔 (ロンドンの自転車事情) その2

一方、すっかり、過去の人になった感のある猪瀬前知事。
こちらは、自己顕示欲の強さを体現するHPだ

猪瀬氏の全体HP




「釈明会見」のお知らせが申し訳程度に最新情報に
のせてあるが、「率直なお詫び」なのかは見ただけでは判らない。

実際に会見の最後に「許されるなら作家として続けたい」とのたまわっているのだが、彼のホームページには相変わらず都知事時代の写真もカバーページにアップされ、「お詫び」の言葉は本当に小さくニュースリリースされているだけ。

 記者会見のニュースリリース


今は外した様だが「都知事の部屋」「作家の部屋」といったキャプションが写真についていた気もする。

 辞任後もオリンピック招致時の自慢話をHPに掲載し続けている。これが、他人の責任を鋭く追及しまくっていた過去とどう整合するのか。

 政治家としては勿論、ジャーナリスト的作家として如何なものだろうか。

極めて見苦しい

 猪瀬氏の辞任時はさすがにBBCの記事になったがその後はイギリスでは見向きもされていない(3月28日現在)。

辞任時のBBC報道(英語)


 なお、ロンドン市長選の仕組み・経緯については小林恭子氏(在英ジャーナリスト/メディア・アナリスト)に興味深い解説が有った(ロンドン市長選と東京都知事選)。 マスメディアのネガティブキャンペーンによってロンドンオリンピック招致に成功した、リビングストン前市長は2008年選挙に破れたものの2012年の次の選挙に再度挑戦し敗北、政治家業から足を洗うと宣言した由。

 ボリス・ジョンソン出生についての経歴はWikiなどを見ると興味深いが、オスマン帝国末期の内務大臣だったアリ・ケマルの子孫であり、イギリス王室、ユダヤ系の先祖も居り多様性を感じる。多民族国家となったイギリスを象徴するものであろうか。

 オリンピックは多様性と潔いものを象徴するスポーツイベントであってほしい。

 猪瀬氏の往生際の悪さはオリンピックにそぐわない、ゆめゆめ2020年には来賓で来てほしくない人間の一人だ。恐らく押しかけるはずだが。

 イギリスとてチェンバレンの様な無能な首相を選出した。1936年のミュンヘンオリンピックで自国を誇示したヒトラーが1938-9年にチェコスロバキアを併合した際、チェンバレンは融和外交を展開し、結果的に第二次大戦勃発を許した過去も有るのでイギリスとて理想国家では無い。

 無能な為政者を選挙民が選べば、そのツケは選挙民自身が払う事になる。

 為政者となるべき人物を社会が育てる事は本当に難しいと思うこのごろだ。

(2014/03/29記)

海外生活ブログ 海外留学(ヨーロッパ) 

0 件のコメント: