学生たちの騒音対策のアイデアを見て、ふと前職を思い出した。
コストダウンだけではなく、チーム内部での「カイゼン」提案件数やチーム対抗で創意工夫を引き出し、「褒める」場を増やし、コミュニケーションの進化、意識改革や人材育成として活用している。勿論、成果を低コストで引き出す冷徹な計算もある。
さて、本題。
いよいよ試験シーズン到来、だが、おしゃべりな学生たちは所構わず、夜中でも大声で話し続ける。自室で集中したい学生にとって悩み深い事は既報の通り。 「ノイズキャンセリングホン
」「手紙作戦」「寮長直訴」など筆者もいろいろ試した。
皆が、ついつい長話をする傾向があるエレベーター前の部屋は最悪の立地だ。
その部屋の住人の「カイゼン」の成果はこれである。
この部屋の住人は、相当頭に来ることが多いらしい。
Dear Friends
Exam/Coursework times are getting closer... And living opposite the lift is like living with no door...
I would immediately appreciate
if you could keep noise levels down in the morning
(i.e. Breakfast time....)
Thank you and have an awesome day (笑顔マーク)
拙訳:「いよいよ試験シーズン到来、エレベーター前に住んでると、ドアなど無いのと一緒なのよ・・・・・朝の時間のうるさいのをやめて欲しいんだけどな(怒!)・・(特に朝食後とか・・・・) ありがと、楽しい日を送ってね!」
何と言っても、ドアは防音効果全くないシロモノだ。
(薄いのは、イギリス流のどケチ精神の発露?)
加えて、日本人に比べ、やたら声がでかい連中が多い。
彼女に心から同情したい(笑)
学校も生活時間も違うのでめったに会わないが、
彼女とメールでやりとりをしていたら、
「いちいちうるさいと言ったり、管理部門へのメールとか手ぬるい事じゃ、
不特定多数には無力。 耳栓でもダメだった。面白おかしいポスターなら、
人の目を惹くかなって思った」とのことだった。
効果はてきめん。
深夜、廊下で話す輩も減った!
必要は成功の母。
I haven't failed, I've found 10000 ways that don't work (エジソン)
我が事になれば「カイゼン」が生まれるのだな・・・
余談ではあるが、日本の「カイゼン」、マンネリズム批判もあり、また改善活動自体が経営革新を阻害しているという批判もある。
「日本的経営の興亡―TQCはわれわれに何をもたらしたのか」 という本が興味深い。
一方で、日本の製造業の強みの一つとされているが、製造業の中にも現場を知らない(知りたくない)幹部社員、間接部門や部下を持たない参謀の中に「カイゼン」を軽視する者もいる。
もちろん、戦略の失敗を戦術で取り返す事は不可能だ。
戦略の失敗を改善で取り返すことはできない。
トップ層が執念を持って戦略立案・実行に取り組まねば社員は犠牲になるだけだ。
いずれにせよ、ボトムアップとトップダウンの相乗効果が、理想的なのだが・・・
皆さんの周りはどうだろうか?
さて、寮の話の続きに戻そう。
11時以降は寮のルール上、静かにすることになっている。
が、夜中の2時3時になっても、エジプト人女性と、トルコ人の兄ちゃんが、毎晩のように延々と廊下で話していた。
このエジプト人、上記のインド系の女の子のはす向かいの部屋。彼女たちは恐らく「冷戦状態」にあったはずだ(笑)
そして、不思議な事に、このエジプト人女性の声が、時々、トルコ人の兄ちゃんの部屋から聞こえてくる。
トルコもエジプトも一夫多妻制のイスラム圏。世俗国家になって長い・・・確か、トルコ人の兄ちゃんには奥さんを紹介された事があるのだが・・・・・・まあいいか。
ドアが薄いと、知りたくないことも知ってしまう気もする・・・
なかなか味わい深いブラックジョーク、とも読める。
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6 件のコメント:
カイゼン、英語の辞書にも載っているんですよね。
でもKaizenという言葉は、たとえば米国であれば一部の企業人にしか浸透していない気がしますがどうなんでしょう。
Oxford Universityのbodleian libraryには、「silence pleaes」と印刷されたマグカップやしおりなどのグッズが売っていますよ。
トラブルを逆手に取ったようなイギリスらしいウィットにとんだ感覚につい笑ってしまいます。
匿名様、コメント有難うございます。 おっしゃる通り、英語の学習用辞典(http://www.macmillandictionary.com)にも収録されていました。
a Japanese set of ideas about business that encourages people to continue to improve their personal and professional life
とのことです。??ですね。
アメリカでもイギリスでも、日系企業との激しい競争がある製造業で働いたり、そのマネージャーで有れば知っているかもしれません。ただ、一般の市民に聞いても??かもしれません。週刊少年ジャンプで活躍している先生方に「Kaizen」のことを漫画化してもらい、無料のPDFでばらまく等すれば、知名度もあがるかもしれません(笑)
大きな壁は、「努力してもしなくても給料は大きく変わらないなら、やらない」という人々にこういった活動を行ってもらうインセンティブの仕組みの作り方だろうと思うのですが。
イギリスにも、KaizenやTPMの協会やコンサルタント(例:http://uk.kaizen.com/)があったりするようですが・・・実態はチャンスが有ればもう少しじっくり見て行きたいですね。
匿名様、コメント有難うございます。Oxfordに行ったときに見てきます。 結構自虐ネタのお土産は多いですよね。ロンドンでも「(地下鉄が)遅れてます・・」といった掲示板でおなじみのメッセージステッカーが売っていたりしますね^^
困った状況でも何気にユーモアで人も楽しませる余裕を示すのが、この国では賞賛される秘訣のようです。
日本語で一番有名な国際語はKaroshiですかね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%8E%E5%8A%B4%E6%AD%BB
匿名さん、相手の関心事にもよるでしょう。カリフォルニアやロシア人だったら、まず「Sushi]。 日本人が働き過ぎているという認識を持っている人はビジネスに精通している人かもしれません。周囲にいる政治好きな連中のホットワードは「Senkaku」ですね。 若い大学生だと「Naruto」とか言ってきますね。
筆者は若いころ仕事で徹夜明けに旅に出かけるとかもしてましたが、振り返ればかなり労働時間が長かったですね。
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