2012年12月27日木曜日

留学準備と放送大学の活用


    筆者は遠い昔に経済学部を卒業した。大学院は現代史・政治という領域を違えて進学した。これが比較的容易だったのはイギリスの大学院だからかもしれない。
  推薦状は所属ゼミの後継者の教授と前職の役員にお願いした。 推薦状は最低1通はアカデミックの推薦状が必要とされているので、自分の所属したゼミや学会へのアプローチは継続して行っておいた方がいいと思う。
  英語のブラッシュアップもさることながら、専門領域の準備もしておく必要がある。このあたりは留学準備のエージェントも支援外であろうから、個々のニーズに合わせて戦術を立てておく必要がある。
  
  筆者は準備に放送大学も活用した。ポイントは面接授業と図書や論文(電子図書含む)を低コストで活用できることだ。

面接授業は土日に行われた。千葉(幕張)の本校まで出かけなければならなかったが、遠足気分である。「戦間期のヨーロッパ」「近代ハンガリー史」の2コマを取った。特に前者は国民国家(nation state)形成に関し重要な時期であり、高校レベルの歴史とは違う見方で教えてくれた。
もちろん、国際関係を扱った雑誌記事等も役に立つが、エピソード主体で興味のきっかけや補強材にはなるが、大学レベル以上の知識を得るには役不足だ。

ダイジェストを「判った気」にさせてくれる意味でも、放送大学の面接授業は、安く手頃でお勧めだ。もちろんテーマが自分の興味の範囲外の場合は得るものが少ない。講師の授業進行の巧拙もあるから多少の運も必要だ。いずれにせよ、そこで得た知見・推奨文献が役に立つかもしれない。講師は40代の熱心な方々であり、筆者はラッキーだった。
気をつけなければならないのは、毎期(前後期)で異なるテーマが設定されており、自分が求めているものに出会えるかも運次第の側面があることだ。

本部図書館の蔵書は素晴らしい。ここで借りた本を、大学付属のセミナーハウスに宿泊し徹夜して何冊か読了した。また、各地の学習センターでは、本部図書館だけでなく提携した国内大学の蔵書も取り寄せが可能だ(宅配便代は必要)。
オンラインでは国内大学の蔵書検索だけでなく、Ebookや各種論文も読める。留学するしないに関わらず、何かを研究しようと言うならば、入学する価値があるのではないか。面倒な手続きの要らない聴講制度もあるかもしれないし、その他の色々活用方法があると思われるが、ここでは割愛する。

放送大学に入らないとしても、海外のAmazonで取り寄せるなりして、少なくとも、渡英する前に関心ある分野については数冊の基本書籍を英語で読んでおくことをお勧めする(Web上に各授業のシラバスや参考文献を載せている大学が多い)。 

世間はクリスマスだったが、筆者は黙々と読書。目の下にクマが出来ていた。 気分転換に近くのパディントン(Paddington)駅(中にスーパーも有る)に行ってみると、可愛いクマが居た! 絵本で子供のころ見た「熊のパディントン」はこの駅で発見された由。
エスカレーターの階上にパディントンベアーの専門店も発見。帰国土産にするかな・・・
 
    ちなみに、クリスマス当日は、空港バスとタクシーを除いてすべての交通機関が運休。駅はほぼ無人。

 
    オックスフォードサーカス(Oxford Circus)も車がほとんど走っていない。実にすがすがしい光景である
 
 
最後になりましたが、皆さん良いお年をお迎えください。
(2012/12/27記)

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